春の京都、桜は見たいけれど、あの凄まじい人混みだけはどうしても苦手・・・。
そう感じて、京都行きをためらっている方も多いのではないでしょうか。
実は、このエリアを知り尽くした京都近隣在住の筆者には、混雑を避けて「圧倒的な桜」と「歴史」を流れるように楽しむ、とっておきの周遊ルートがあります。
それは、有名な祇園や東山のメインストリートから少しだけ視点をずらした、鴨川北部と木屋町通を巡る「水辺の回廊」です。
今回は、ホテルの庭から鴨川へ出る秘密の入り口から始まり、川岸の桜並木を歩いてから街へ上がる、地元民ならではの「大人の裏ルート」と、春の京都を桜と共に楽しむためのちょっとしたヒントをご紹介します。
【穴場①】混雑回避の裏ルート始点|ホテルから直接 鴨川の河原へ
この散策ルートのスタート地点は、二条より少し北、鴨川西岸にある「ダイヤモンド京都ソサエティ」です(周遊ルートなので、ここ以外にも、どこからでもスタートできますよ)。
会員制ホテルですが、実は一般宿泊プランやラウンジ利用が可能。
ここの鴨川に面したラウンジで桜を見ながらコーヒーを飲んだ後、庭にある専用ゲートを抜けて、直接鴨川の河川敷へ降りることができます。
ゲートを抜けた瞬間、そこは「桜の別世界」
専用ゲートを一歩出ると、目の前に現れるのは圧倒的な桜の風景。
すぐ目の前には立派な枝垂れ桜(シダレザクラ)が咲き誇り、そこから河原に沿って、ソメイヨシノの大木が林立しています。
ふと川の対岸を見ても、やっぱり桜、桜。
360度、視界のすべてが薄紅色に染まる「桜の世界」が広がっています。
街中のような喧騒はなく、聞こえるのは川のせせらぎだけ。最高のスタートです。
◆ ダイヤモンド京都ソサエティ

鴨川西岸に佇む、落ち着いた会員制リゾート(ビジター利用可)。
ラウンジから続く日本庭園を抜け、専用ゲートから鴨川へ出られる体験は、まさに「京都に暮らす」感覚そのものです。
【穴場②】観光客のいない濃厚桜エリア|丸太町~荒神口
(所要時間:徒歩約15分+滞在時間)
河原へ降りたら、南(二条方面)ではなく、あえて北(丸太町・荒神口方面)へ向かいましょう。
実は、ここから丸太町橋をくぐり、その北にある「荒神口橋」あたりまでのエリアこそ、桜の密度が高く、しかも人が少ない穴場中の穴場なのです。

桜の木の下では地元の人たちがシートを広げて花見を楽しんでいたりしますが、心配はいりません。
鴨川の河原はとても広く、あえて桜の真下を狙わなくても、どこに座っても美しい桜を眺めることができます。
「レジャーシート」を広げて寝転んでもいいし、携帯用の「折り畳み椅子」を持参してお弁当を広げるのも最高です。
ここでカバンから「携帯用の双眼鏡」を取り出せば、水辺に生息するアオサギ、カルガモ、ユリカモメたちの生き生きとした姿を桜と共に眺めながらくつろぐ、至福の時間を過ごせます。
その後は、荒神口橋の近くにある「荒神飛び石(亀の飛び石)」を渡って、鴨川の東岸へ移動するのがお勧め。
西岸から見る桜も素敵ですが、東岸へ渡ることで、この後の散策のバリエーションが劇的に広がります。
【穴場③】鴨川東岸の隠れスポット|「冷泉通」の疎水桜
(所要時間:徒歩約10分+散策時間)
東岸へ渡ったら、桜並木を味わいつつゆったりと南下していきましょう。
こちら側(東岸)桜と合わせて「対岸(西岸)の桜並木」を眺められ、両側の桜を同時に味わう贅沢な時間です。
★ここでのオプション:冷泉通の疎水桜
丸太町橋をくぐったところで、一度土手へ上がってみてください。
川と直角に東へ向かう「冷泉通(れいぜいどおり)」には、疎水沿いに見事な桜並木が続いています。
鴨川とはまた違う、水面に映える情緒ある風景は必見です。
冷泉通を楽しんだら、適当なところで引き返して再び鴨川へ。
さらに東岸を南下し、「夷川(えびすがわ)飛び石」または「二条大橋」を渡って、西岸へ戻ります。
【穴場④】高瀬川に舞う桜吹雪|歴史と風情の「木屋町通」
(所要時間:徒歩約20分+休憩時間)
西岸へ戻り、二条大橋のたもとにある階段を上がって地上へ出ると、ラグジュアリーホテル「ザ・リッツ・カールトン京都」の重厚な玄関前へと出ます。
ここからが、いよいよ「歴史の京都」エリアの始まりです。
木屋町通:高瀬川沿いのおしゃれな桜並木

リッツ・カールトンの前から「木屋町通」に入り、さらに南下を続けます。
木屋町通は歩道が狭く、桜の時期には多くの人が行き交います。
◆ ザ・リッツ・カールトン京都

京都最高峰のラグジュアリーホテル。
鴨川に面して絶景を見下ろす位置にあり、なおかつ「木屋町通」の始点となります。予算が許せば、リバービューのお部屋からの眺めは一生の思い出になるでしょう。
高瀬舟と、がんこ二条苑の庭園
通りに入ってすぐ、右手にはレトロな島津製作所記念館、左手には「がんこ 高瀬川二条苑」の立派な石垣の塀が現れます。

この辺りは、森鴎外の小説でも有名な「高瀬川」の源流エリアです。
川沿いには風情ある柳と桜が交互に植えられており、一之船入(いちのふないり)には復元された高瀬舟が浮かんでいます。
ここは、ソメイヨシノが散り始めたころには、濃いピンク色のボタン桜も咲き誇ります。
🍽️ がんこ 高瀬川二条苑

ここは高瀬川を開削した豪商・角倉了以(すみのくらりょうい)の別邸跡という、広大で立派な日本庭園を持つ、いわば「がんこ寿司の豪華版」、でも価格は手頃です。
庭園の桜を眺めながら食事ができるので、散策前のランチに最適です。
三条エリアの「京都の桜が見える」ホテル2選とレストラン

高瀬川沿いの桜並木を愛でながら下っていくと、ちょうどルートの中間地点、三条エリアに到着します。
このあたりまで来ると、散り始めた桜が川面を流れる「花筏(はないかだ)」が見られ、絶景の写真スポットになっています。
このエリアには、散策の拠点としておすすめのホテルとレストランがあります。
◆ ソラリア西鉄ホテル京都プレミア 三条鴨川

「川岸(リバーサイド)に泊まりたい」ならここ。
鴨川に面しており、ロビーやビューバス付きの客室からの眺めは絶景。
繁華街に近いのに、一歩入ると別世界のような静寂があります。
🍽️ レストラン翠京(すいきょう)

ソラリア西鉄ホテル内にあるレストラン。
鴨川に面した大きな窓から、桜と川の流れを一望できます。
宿泊しなくてもランチやディナーで利用可能(落ち着いた雰囲気で高コスパ)。
人混みを避けて優雅に食事を楽しみたい時の穴場です。
◆ クロスホテル京都

「スタイリッシュに遊びたい」ならここ。
河原町三条のすぐそば、木屋町通からもすぐの位置にあります。
非常に人気の高いホテルで、アクティブに動く拠点としてコストパフォーマンスも抜群です。
【穴場⑤】京都桜の帰り道|気分で選ぶ2つの北上コース
(所要時間:徒歩約30分)
さらに南下すると、高瀬川を小舟で移動するイベント「高瀬舟あそび」が行われており、外国人観光客にも大人気です。
わずかな距離ですが、水面に近い視点から見上げる桜はまた格別ですよ。
もう少し歩くと、賑やかな四条通(四条大橋)に到着します。
ここからは、その日の気分に合わせて、再び東岸の遊歩道(桜のトンネル)を通って帰るもよし、一本東の先斗町を通って、少しお酒をひっかけて帰るもよし。
どちらを選んでも、京都の春を最後まで満喫できる帰り道です。
【選択肢A】桜のトンネルを行く|「東岸の遊歩道」コース
「桜の量」で選ぶなら、このあたりは河川敷(水辺)ではなく、東岸の土手の上(車道沿い)にある遊歩道を歩くのが正解です。
四条から二条にかけての東岸遊歩道は、頭上を覆い尽くすような見事な桜のトンネルが続いています。
足元にはユキヤナギも咲き誇り、まさに「春爛漫」の散歩道。双眼鏡で対岸の景色を覗きながら歩くのも一興です。
【選択肢B】京都の夜を楽しむ|「先斗町」コース
「情緒を楽しみたい」あるいは「夕暮れ時」なら、一本東の「先斗町(ぽんとちょう)」の細い路地を北上しましょう。
両側に飲食店が並び、提灯が揺れる「うなぎの寝床」のような通りは、京都らしい情緒たっぷり。鴨川の自然とは対照的な、人の熱気と歴史を感じる大人の散歩道です。
まとめ:穴場の桜を楽しんだ後は、華やかな「都をどり」へ
鴨川の「自然の桜」を堪能したら、高瀬川の歴史ある「街の桜」へ。
この周遊ルートなら、人混みに疲弊することなく、京都の春の美しさだけを心ゆくまで味わうことができます。
そしてこの時期の京都といえば、やっぱり「都をどり」。
桜と共に、京都の伝統芸能も楽しむ贅沢な春旅はいかがでしょうか?
ぜひ、祇園甲部歌舞練場へも足を延ばしてみてください(詳細は下記リンクから)。
2026年の春、この「地元民おすすめルート」で賢く混雑回避して、優雅な京都の桜を満喫できますように。
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